サービス立ち上げ当初からHMネットに参加している、先駆的な存在の中国労災病院。「救急医療・周産期医療・高度専門的医療」を重要な柱と位置付け、医療機関・介護施設等と連携して地域医療に貢献なさっている当院で、HMネットをどのように活用されているのか。また、どこに魅力を感じておられるのかを、現場で運用に携わる福岡係長に教えていただきました。
福岡係長:「患者中心の良質な医療と地域医療への貢献」を理念とする当院では、早期に地域連携室を立ち上げるなど、医療機関や介護施設等との連携を非常に重要視しています。「なにか情報を共有できるネットワークが必要なのでは?」と考えていたところでHMネットのお話を聞き、サービスの立ち上げを待って導入を決めました。提携先の開業医さまからは、患者さまにより詳細な診療ができると好評です。 当院で発行した開示カードは現時点で約3,500枚なのですが、紹介状を持っての来院や、転院なさる際などにHMネット(開示カード)をご案内することが多いです。実例として、患者さまのご家族から「カードを作りたいのですが」とご相談いただいたこともあります。当院の提携機関では、かかりつけ病院や転院先での検査結果・治療方法を、患者さまのご家族にも一緒に参照いただいている所が多いので、皆さまに広く「開示カードの利便性」を感じていただけているのではないでしょうか。
福岡係長:当院からは、血液検査をはじめCT画像など、現状で可能な限りの情報を開示しています。今後は看護サマリーや内視鏡画像にも開示を広げ、地域医療の連携促進にもっと応えていきたいと考えています。
当院では処方箋に血液検査の情報を添付してお出しすることがあるのですが、その際、血液検査の数値を見て「この患者さまにこの成分が影響ないか確認したい」と院外薬局の薬剤師さんから問い合わせを頂戴した…という、印象深いエピソードがあります。このような事例からも「平素からHMネットを活用することが、情報連携の意識を高めるきっかけになっているのでは?」と実感します。
よく院長が「医療が高度になるほど複雑化して、医師と患者の1対1ではカバーしきれなくなってくる。医師・看護師・職員はもちろん、開業医・院外薬局・ご家族さまも一緒になって“地域ぐるみで医療を支えること”を目標にしたい」と話しておられるのですが、それだけに“HMネットの今後”に期待が膨らみます。例えば、今後ますます増える在宅医療に備え、往診時にタブレット端末から患者さまの検査情報や薬歴をスピーディに参照できるようになる…など、セキュリティ問題をクリアした上で利便性が高まればさらに活用度が増すね、という話が出たりもします。
当院にとって、HMネットは大事なコミュニケーションツールです。患者さまのため、地域のため、良質な医療の提供のために、今後もしっかりサービスを活用していきたいと思います。
システムを強化して、より使いやすくなることに期待しています。HMネットが利用率No.1になるよう、当院も微力ながら貢献したいと思います。